B2B顧客データベースで管理する
- B2B顧客データベースとは、最大の売上と利益を生み出すエンジンです
- そのために、B2B顧客データベース正しく設計し、収集し、メンテナンスする必要があります
詳しくは以下のコラムで
B2B顧客データベース
顧客獲得、育成、維持を効果的効率的に行うには、品質の高いB2B顧客データベースが欠かせません。企業と企業との取引であるB2Bを理解したデータベースの構造が必要です。
B2BとB2Cでは、購入する際に関わる人やプロセスがことなりますので注意が必要です。
つまりB2Bでは個人の目的ではなく組織の目的が優先されますし、購入の意思決定にかかわる人数が多くなり購買プロセスが複雑になるのです。
そのためB2Bの属性を考える際には、個人だけではなく企業内の個人がどのようにつながっているかを考えなくてはなりません。組織の構成を考えて誰がキーマンなのかを考える必要があります。そのためにはB2Bデータベースの考え方を理解するのが近道です。
下の図はB2Bのデータベースの構成です。B2Bのデータベースにはカンパニー(アカウント)とサイトとコンタクトという階層構造の考え方があります。この図では本社はAであり、Bという営業所とCという事務所とDという工場があり、それぞれの営業所・事務所・工場で人が働いています。
この場合、
- カンパニー(アカウント)単位 - 企業単位、この例では1社
- サイト単位 - 営業所や事務所や工場などの異なる住所(サイト)の単位、この例では4サイト
- コンタクト単位 - 企業に働く個人の単位、この例では4サイトに各16人がいるのでで64人
となります。このように企業内の個人がどのように集まって企業体を構成しているのかを理解し、キーマンに対して適切なアプローチを行うことがB2Bでは重要になってきます。
企業体の構成を理解したら横展開する
B2B顧客データベースをしっかりと構築・運用できれば横展開がしやすくなります。データベースをみて論理的にアプローチすることで成功する確率も高まります。
例えば
- A企業のAサイトで成功したことは、B、C、Dサイトでも同じことができるかもしれない
- A企業でうまくいっていることは、同マーケットの類似企業(B/C/D/E企業)でうまくいくかもしれない
- 同じような顧客ストーリーがあれば別マーケット(Bマーケット)でもうまくいくかもしれない
- 同じような事を海外でも展開できるかもしれない
しっかりとしたB2B顧客データベースを作ることはビジネスの可能性を大きく広げることにつながります。
キーマンを追うにはデータ項目が必要
では企業内の個人を理解するにはどのような項目(パラメーター)をおさえればいいのでしょうか。
ターゲットとなる顧客像のことをペルソナといいますが、B2Bにおけるペルソナには以下のような項目が考えられます。こういった適切な項目を組み合わせることにより、顧客はどんな人かを具体的にイメージすることができます。
- 企業属性(企業名、業種、年商、従業員数、サイト数、場所など)
- サイト属性(サイト名、機能、従業員数など)
- 個人属性(名前、年齢、性別、職種、役職、電話番号、メールアドレスなどの連絡先)
- 業務内容(R&Rとターゲット)
- 必要な情報と情報源
- 悩みと顕在・潜在ニーズ
- 仕事の手順と行動
- 購入商品、購入経路と購買行動
- 立場(商品の選定者、購入者、使用者)
- 利害関係者(顧客、同僚、購買など)
- 接触できるキーワード
繰り返しになりますが、B2Bの場合には組織の目的が優先され、様々な人が購買の意思決定にかかわるので、購買プロセスのなかの登場人物の中のキーマンのペルソナ像を特定することが大切です。顧客プロファイル分析でターゲット顧客を明確にすることが必要です。
こky
スタートはマーケティングリードと営業リードの統合
B2B顧客データベースの構築のスタートはリードを集めることです。リードとは潜在顧客であり将来顧客になる可能性のあるリストの事です。
まずマーケティング活動によって集めたリードと営業活動によって集めたリード(主に名刺情報)をひとつのデータベースに統合します。よくあるのは、マーケティングと営業でデータを別々に持ち連携できていないという状態です。または営業が名刺を集めても個人で使用するだけで共有できていないというようなこともあります。これは非常にもったいないことです。
最大効果効率で活用するためにはB2B顧客のデータベース構造と必要な項目を入力したうえで一元管理する必要があります。一元管理することでマーケティングのナーチャリング活動(リストの育成活動)や営業による横展開が容易になります。
獲得したリストはスコアリングをして優先順位を決めていきます。スコアリングはまずデジタルによる自動スコアリングを行い、次に人による人的なスコアリングを行うことで最終的なアプローチ先を特定します。
大きくつながるべきポテンシャルのあると判断したリストには人による深堀りの活動を行います。人による深堀りは時間もかかりますので数を絞り込むことが重要です。一方で人によるアプローチをしないリストに対してはデジタルでコンテンツ配信やメール配信を行う事で効率的な自動のアプローチを行います。
B2Bデータベースで顧客のステイタス(状態)を管理する
B2B顧客データベースは生き物ですから、カンパニー、サイト、コンタクト単位でしっかりとステイタス(状態)を管理する必要があります。コンタクトのステイタスには、大きく以下のような種類があります。
- P(Prospect) :何らかの反応(資料のダウンロードや問合せなど)をした購入の可能性の高い潜在顧客(まだ購入していない)
- C(Customer):購入をした顧客
- L(Lapsed):最終購入日から一定期間(通常は1年)が経過した休眠顧客
- D(Dead):異動や退職などで存在しなくなった顧客(休眠顧客とは区別)
- S(Specifire):実際に購入はしないが選定者や決定者といった購入要因者(実際に購入しないため顧客データには表れないが重要な人物)
このようにB2B顧客データベースのステイタスを監視することで、最大効果効率でマーケティング活動、営業活動を行う事ことができます。
- ステイタス管理により、企業、サイト、コンタクトの情報を紐付け稼働状況を把握
- 実際の購入データには表れない選定者や決定者といった購入要因者を特定
- ステイタス(P/C/S/L/D)毎に適切なコミュニケーションを展開
B2B顧客データベースの構築と管理・運用がビジネスの鍵なのです。
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