顧客プロファイル分析でターゲット顧客を明確にする

  • 顧客プロファイル分析とは、顧客企業とそこにいる関係者を深く知ることです
  • そのために、企業と個人の属性と行動を収集し分析して、優良顧客を定義しターゲットすることができます

詳しくは以下のコラムで

顧客を知る

ビジネスには、必ず顧客がいます。そして成功させるには顧客はどういう人なのかを決める必要があります。それはB2CでもB2Bでも変わりません。(B2Bとは企業が企業に対して行うビジネス、B2Cは企業が個人を相手に行うビジネス)

マーケティング戦略とは、簡単にいうと、「誰に」、「何を」、「どうやって」提供して対価をえるかという方法です。「誰に」はターゲットを明確にして絞り込むこと、「何を」はモノではなく独自の価値をつくること、「どうやって」は顧客に売り込むのではなく、顧客を引き寄せることです

「誰に」に商品やサービスを提供するのかを決めるために、セグメンテーションとターゲッティングを行います。セグメンテーションは市場をいくつかのグループに切り分けること、ターゲッティングとはその中のどのグループに狙いを定めるかということです。

セグメンテーションを適切に行うには、顧客を知ることが大前提です。顧客の特性を知らないでなんとなくセグメンテーションを行うと失敗します。まずは顧客を理解すること、次にどのように市場を切り分けて狙いを定めるかを決めることが大切です。

メリハリが重要

「いやいや、うちの商品は別にセグメンテーションもターゲティングはいりません。気に入った人が買ってくれれば」

こんな風に思う人もいるかもしれません。

来るもの拒まずで売れるのであればそれでいいと考えるかもしれませんが、それでは成長できないのです。

ターゲットとなる顧客をしっかり決めておかないと、売っても利益が出なかったり、かけた時間の割に利益出なかったりということが起きます。ターゲットとなる顧客は誰か、どこから利益がでているのかを意識しなければ売れば売るだけ損するということも起きるのです。

人・モノ・金といった企業が使えるリソースには限りがあるので、非効率な売り方をしているとそれが成長の障害になるのです。

例えばB2Bビジネスを行っている企業が個人の顧客を相手にすると、売ってもほとんど利益が出ないという事が多いです。更に悪いのは、利益がでない個人顧客に対して人・モノ・金といったリソースを使ってしまい利益がでる顧客にリソースを割くことができないことです。二重の損害になってしまいます。

誰にでも何でも売りますといった総花的はな企業活動では成長できません。成長する企業にはメリハリは欠かせないのです。

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4つの属性

ではどのように顧客を理解すればよいでしょうか。どのような切り分け方があるでしょうか。一般的な顧客属性(顧客のもっている特徴)は大きく4つあります。

  • デモフィックデータ(人口統計データ)
  • ファーモグラフィックデータ(企業に関する属性データ)
  • サイコグラフィックデータ(社会心理学データ)
  • 行動データ(購入履歴やプロセス)

それでは各項目についてみていきましょう。まずは、デモグラフィックデータによるプロファイル分析です。デモグラフィックデータとは人口統計学的な属性データによる分析です。例えば以下のような項目です。

  • 性別、世代別、年齢
  • 地理的(都市部/郊外/田舎)
  • 学歴や職業
  • 家族構成や年収

例えば視聴率の分析などでは性別と年齢を組み合わせて、M1=「男性20~34歳」、F1=「女性20~34歳」などといういうように区分を行ったり、性別と年収などをかけあわせたりして分析したりします。特にB2C(企業が個人を相手に行うビジネス)において基礎的なデータになります。

次はファーモグラフィックデータによるプロファイル分析です。ファーモグラフィックデータとはB2BにおけるデモグラフィックデータのようなものでB2B(企業が企業に対して行うビジネス)の統計学的な属性データ分析です。

B2BとB2Cでは異なる点が多くあるため、デモグラフィックデータでは実際の企業内の顧客や活動がとらえにくいためにファーモグラフィックデータが必要になります。マーケティング戦略を考える際のB2CとB2Bの主な違いを以下にまとめましたので参考にしてください。

B2Bに使うファーモグラフィックデータとは以下のような項目です。

  • 業種(SICコード:産業コード)
  • 売上や利益
  • 従業員数(規模)
  • 役職
  • 職種

まずは単一の項目(パラメータ)で見てみましょう。必要に応じて複数の項目(パラメータ)で集計し分析することもあります。複数データで分析することをマトリクス分析といいます。例えば以下の例では、円グラフは単一パラメータで職業をみたものであり、右グラフは職業×従業員数(規模)を比率組合わせてみたものです。

3つ目はサイコラフィックデータによるプロファイル分析です。サイコグラフィックデータとは心理的な属性データによる分析です。例えば以下のような項目です。

  • ライフスタイル
  • 好み・価値観・信念(宗教)
  • 趣味・嗜好
  • 関心・興味

人々の価値観やライフスタイルが多様化するにつれて、統計的なデモグラフィック属性では同じグループに分類される商品やサービスでも実際の消費行動がまるで異なる場合があるため、趣味や嗜好などのまで把握・分析する場合があります。特にB2Cにおいては重要になります。

4つ目は行動データによるプロファイル分析です。行動とは顧客がどのような行動をするのかの属性データによる分析です。
例えば以下のような項目です。

  • 購入履歴 ― 過去の購入品目や頻度、時期などの実際の購買履歴
  • 購入プロセス
    • なぜ(購買動機)
    • 何(求める機能・効果)
    • どこ(場所・チャネル)
    • いつ(季節、時期)
    • 誰から(購買者と購入プロセス)
    • どのように(手段、慣習)

デモグラフィックデータやサイコグラフィックデータ、行動データを組合わせた分析(複数のパラメータによる分析)が必要にある場合もあります。違う属性データをかけあわせて分析することにより、例えば年齢や嗜好性によって購買チャネルがどのように違うかといったことを理解する事ができます。この種の分析にはRFM分析やデシル分析等の手法があります。

B2Bデータベースの考え方

前述したようにB2BとB2Cでは、購入する際に関わる人やプロセスがことなりますので注意が必要です。つまりB2Bでは個人の目的ではなく組織の目的が優先されますし、購入の意思決定にかかわる人数が多くなり購買プロセスが複雑になるのです。

そのためB2Bの属性を考える際には、個人だけではなく企業内の個人がどのようにつながっているかを考えなくてはなりません。組織の構成を考えて誰がキーマンなのかを考える必要があります。

そのためにはB2Bデータベースの考え方を理解するのが近道です。

下の図はB2Bのデータベースの構成です。B2Bのデータベースにはカンパニー(アカウント)とサイトとコンタクトという考え方があります。この図では本社はAであり、Bという営業所とCという事務所とDという工場があり、それぞれの営業所・事務所・工場で人が働いています。

この場合、

  • カンパニー(アカウント)単位 -企業単位、この例では1社
  • サイト単位 -営業所や事務所や工場などの異なる住所(サイト)の単位、この例では4サイト
  • コンタクト単位 -企業に働く個人の単位、この例では4サイトに各16人がいるのでで64人

となります。このように企業内の個人がどのように集まって企業体を構成しているのかを理解し、キーマンに対して適切なアプローチを行うことがB2Bでは重要になってきます。したがって顧客のプロファイル分析もB2Bの組織構成を理解して行わなければなりません。

B2Bにおけるペルソナ

では企業内の個人を理解するにはどのような項目(パラメーター)をおさえればいいのでしょうか。

ターゲットとなる顧客像のことをペルソナといいますが、B2Bにおけるペルソナには以下のような項目が考えられます。こういった適切な項目を組み合わせることにより、顧客はどんな人かを具体的にイメージすることができます。

繰り返しになりますが、B2Bの場合には組織の目的が優先され、様々な人が購買の意思決定にかかわるので、購買プロセスのなかの登場人物の中のキーマンのペルソナ像を特定することが大切です。

まとめ

顧客属性の項目(パラメーター)を使って市場をセグメンテーションで効果的に切り分けて、ターゲッティングで狙いを定めましょう。一般的な顧客属性(顧客のもっている特徴)には大きく、デモフィックデータ、ファーモグラフィックデータ、、サイコグラフィックデータ、行動データの4つがあります。

B2BとB2Cでは、購入する際に関わる人やプロセスがことなりますので、B2Bにおける顧客プロファイル分析にはファーモグラフィックデータやB2Bデータベースの構造の理解が必要です。

B2Bの属性を考える際には、企業内の個人がどのようにつながっているのかといった組織の構成を考えて誰がキーマンなのかを考えましょう。顧客プロファイルの項目(パラメーター)を決めることによって、顧客はどんな人かをより具体的にイメージすることができます。

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