市場動向を業界天気図で知る
- 市場動向を業界天気図で知るとは、自社のいる市場の将来を知ることです。
- それにより、将来の市場のにあったマーケティング戦略をたてる参考にします。
詳しくは以下のコラムで
業界天気図とは
業界天気図って聞いたことがありますか。
↓こんなのです。
業界天気図とは、帝国データバンクという会社が、近年の業界の状況や業界をとりまく動きをもとにして、年ごとの業界の動向を快晴・晴れ・薄日・曇り・小雨・雨・雷雨の7段階で天気図をつかってわかりやすくあらわしたもので毎年発表されます。
日頃、私たちが慣れひたしんでいる天気図を見るよう、業界の好調不調が一目で分かります。 さらに詳細の各業界の動向や現状、ランキングなどがレポートされています。
ちなみに帝国データバンク(TBD)という会社は、企業を専門対象とする日本国内最大手の信用調査会社です。
あらゆる会社の売上や業績など、企業の経営活動や支払い能力などを第三者として評価しており、多くの会社が取引先の与信判断の情報などに利用されています。
この業界天気図ですが、いったい何に使うのでしょうか?
今と将来の市場を知る
業界天気図をみることによって、あなたの会社が活動している市場の今がどうなのか、そしてこれからどうなるのか将来の市場の予測を直感的に知ることができます。
- 今の市場は来年どうなるのか?
- 市場が良くなる、あるいは悪くなる理由は何か?
- あなたの会社はどのような影響を受けるのか?
- 自社はどのような対策をとるべきか?
業界天気図から、今後の機会や問題点などをさらに深堀して、将来の市場にあったマーケティング戦略をたてる、または軌道修正する参考するのです。
何が業界の動向を左右するか
では何が業界天気図を左右するのでしょうか。
市場の動向を左右する外的な環境の考え方としてわかりやすいのは、PEST分析です。
PESTとは、政治的(P=political)、経済的(E=economic)、社会的(S=social)、技術的(T=technological)の頭文字を取った造語です。
ここにエコロジーや環境問題といったものも加わります。
こういった外的な要因が、市場においてどのように影響するのかを見て天気図をつくります。
またあなたの会社がいる市場を取り巻く競争の原因を理解する必要もあります。
業界の収益をきめる競争の原因をまとめたマイケル・ポーター氏の開発したファイブフォース分析とを使うと理解しやすくなります。ファイブフォース、つまり5つの力です。
詳しくは以下のコラムを参照してください。
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業界の動向をあらわした業界天気図と、それを左右する外的要因をみながら、あなたの会社が活動する市場はこれから大きくなっていくのか、あるいは小さくなっていくのかを考えます。
そしてその市場の中で、あなたの会社は市場を獲得してシェア(市場占有率)を伸ばせるのか、どのくらいを目指すのかを考えます。
市場規模の考え方については、以下のコラムを参照してください。
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マーケットライフサイクルの自社の位置を知る
市場は生き物です。
市場にも人の人生と同じようにライフサイクルが存在するのです。
人が生まれてから亡くなるまでのように、市場が生まれてからなくなるまでは4つのステージに分けることができます。
導入期・成長期・成熟期・衰退期と大きく4つのステージです。
大切なことは、市場のステージによってマーケティングやバックエンドのオペレーションで注力するポイントが変化していくことです。
自社の標的市場はどのステージにあるかを理解しましょう。
マーケットライフサイクルの中で自社の位置がどこにあるかによってはマーケティングの基本戦略も変ってきます。
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実際にみてみよう
では、実際の業界天気図をみてみましょう。
すべてはみることはできないので、製造業の半導体・電子部品の業界の半導体製造装置の分野をみてみると、2021年は新型コロナの影響もあり曇りでした。
2022年は「自動車、5Gなどの成長分野に加え、リモートワーク普及によって生まれた新たな需要により成長継続」とあります。
天気も薄日になって良くなってきていますね。
あなたの会社がこの業界にいるなら、良いニュースです。
ただ半導体製造の分野とひとことでいっても、さらに市場はこまかくわかれるので、注意が必要です。
全体として回復傾向ということですが、さらに分析して成長する分野にかかわっていきたいですね。
この天気図でいえば、自動車とスマホなどのネットワーク系、さらにどの分野かを見極めて、自社の強みをどのように活かすかを考えて提案したいところです。
戦略を軌道修正する
業界天気図では、あなたの会社が活動する業界の今後の動向を直感的に知ることができます。
Webで業界天気図と検索すると最新情報がでてきますので、チェックしてみましょう。
ちなみに詳細情報は有料になっています。
業界天気図は業界のトレンドを知る意味では参考になりますが、いずれにせよさらなる分析が必要です。
また市場にかんするレポートは他にも多く発行されているので必要に応じて参照しましょう。
たとえば、製造業などでは鉱工業生産者指数といった経済産業省がだしている数字を今後の傾向をみるのに参照したりします。
あなたの会社の将来の市場、そしてあなたの会社の立ち位置やステージは理解していますか。
市場は生き物ですから、変化に対応したこれからのマーケティング活動やオペレーションなどのなどを軌道修正しなくてはなりません。
変化のスピードに対応するためにも、継続的改善B2Bマーケティング戦略は重要です。
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