ピクト図解でビジネスモデルを描く

  • ピクト図解ととは、ヒト・モノ・カネの流れを視覚化する方法です
  • それにより、利益を最大化させるビジネスモデルをつくりだし共有することができます

ソース: 実務で使えるビジネスモデル設計図ピクト図解®

詳しくは以下のコラムで

ピクト図解とは

ピクトグラムをご存じでしょうか。ピクトグラムとは、一般的に「絵文字」のことで、何らかの情報や注意をしめすために視覚的に表される視覚記号のひとつです。もっとも有名なピクトグラムといえば非常口ではないでしょうか。

このピクトグラムのように視覚的記号を使ってビジネスモデルと直感的に理解できるように可視化したものがピクト図解です。ピクト図解を使うことによって、戦略的なビジネスモデルを視覚化して、シンプルに共有することができます。

ピクト図解は、板橋 悟氏(PICTO ZUAKI Design Lab 代表)が考案したもので、本も出ていますので一度読んでみると面白いと思います。なるほどと思うところが多くあります。以下の公式サイトをご参考ください。

実務で使えるビジネスモデル設計図ピクト図解®
http://pictozukai.jp/

ここではピクト図解でどのようにビジネスモデルを描くかについて、考えていきたいと思います。マーケティング戦略を視覚的にイメージするのに役立ちます。

ピクト図解のメリット

ピクト図解には、次のようなメリットがあります。

  • 経営者の視点を手に入れられる

ビジネスの中でどのような登場人物がいて、その間をモノと金がどのように行き来するか、その関係を見える化するうことによってビジネスの本質を抽象化してパターン化する能力を身に着けることができ、経営者としての視点が手に入れることができます。

  • 説明不要で誰とでも共有できる

誰がみても直感的にそれが意味することを理解できるシンボル記号を使っているため、くどくどと内容を説明しなくても誰とでも内容を簡単に共有できるのが利点です。道順を聞かれた際に、口頭で説明するよりも地図を1枚見せたほうがよくわかるように、皆が共有の理解を得やすいため、例えば新規事業を検討するような会議で参加者の目線をあわせるのにも有効です。

  • 画像パターンを応用してアイデア発想できる

ピクト図はイメージで理解できるため、ビジネスモデルと画像パターンとして認識して、アイデアを拡げていく事ができます。例えば同じモデルを違う市場に展開したらどうか、時間を利用して継続使用ができるようにしたらどうかなど、他のビジネスモデルからヒントを得てアイデアをひねり出すこともできるかもしれません。

このようなメリットのあるピクト図解ですが、書き方にはルールがあります。次はピクト図解の書き方、表記ルールについてみていきましょう。

ピクト図解の標記ルール

ピクト図解の表記ルールについては、以下のPICTO ZUKAIの5つの表記ルールを参照してください。

以下に簡単に解説をします。

  • 表記ルール1:シンボル記号

ピクト図解を表記するには、シンボル記号を使います。使用する記号は3種類の「エレメント」、2種類の「コネクタ」、2種類のオプションになります。エレメントとは、ビジネスの登場するヒト、そこを行き来するモノ、カネをしめす記号です。コネクタとはエレメント(ヒト、モノ、カネ)の流れを表す矢印、そしてオプションは ピクト図を見やすくしたり、応用範囲をひろげたりする補助ツールで、「まとめ」「タイムライン」「補足」の3つの記号があります。

(ソース:PICTO ZUKAI)
  • 表記ルール2:描き方 3W1H

ルール2は、ピクト図をかく手順です。ピクト図はビジネスモデルを可視化するものなので、5W1Hではなく3W1Hで表します。3W1Hとは「誰(Who)が」「誰に(Whom)」「何を(What)」「いくらで(How much)」売って対価をいただくのかであり、これがつまりビジネスモデルです。上の図でいえば、①があなたの企業であれば、②は誰に(顧客)、③は何を(商品・サービス)、④はいくらで売るかということになります。

(ソース:PICTO ZUKAI)
  • 表記ルール3:タイミング

下の図の左側のまとめ(中かっこ)は1人のヒト(顧客)に対して2つ以上のモノとカネの流れが発生する場合に使用します。右の図はタイムラインと呼び、時間の流れが発生する時などに使います。例えば一度かった商品のアップデイトされた新商品を買うような場合などです。一度売って終わりではないビジネスモデルに矢印と、その横にTimeのTをかいて使います。

(ソース:PICTO ZUKAI)
  • 表記ルール4:顧客セグメント

ターゲットとする顧客が同一人物の場合は、下の図の左側のように、ヒトのシンボル記号は1つにします。ターゲットとする顧客が2つ以上の場合には、下の図の右側のように2つ以上使用します。複数の商品やサービスがある場合に、誰をターゲットにしたマーケティング戦略を立てるのかを明確にすることが重要です。

(ソース:PICTO ZUKAI)
  • 表記ルール5:無料

モノが無料で提供される場合にも、カネの流れをさす矢印を書き、「0円」と明記します。取引がないということと、取引金額が0円というのは異なります。ビジネスモデルの中で「0円」でモノやサービスが提供されているのには必ず理由があります。どこで収益をあげているのかを考える視点を持つことが大切になります。

(ソース:PICTO ZUKAI)

ピクト図解で解読する8つのビジネスモデル

ピクト図解でビジネスモデルを考えて発想し描けるようになるために、ピクト図解では代表的な8つのビジネスモデルを紹介しています。

  • ビジネスモデル例① - シンプル物販モデル

商品をつくって売るビジネスの基本となるモデル(例:飲食店)

  • ビジネスモデル例② - 小売りモデル

商品をつくらずに仕入れて売る(例:スーパーマーケット)

  • ビジネスモデル例③ - 広告モデル

広告を出せるスペースがあり、その広告スペースにお金を払う人がいる(例:Google)

  • ビジネスモデル例④ - 合計モデル

目玉商品を用意しておき、ついで買いを狙ってもっと売る(例:ネット通販)

  • ビジネスモデル例⑤ - 二次利用モデル

コンテンツビジネスなどに多い、同じものを2度3度と利用して利益を上げる(例:漫画)

  • ビジネスモデル例⑥ - 消耗品モデル

商品本体購入の敷居を下げ、付属する消耗品やメンテナンスで利益をあげる(例:プリンター)

  • ビジネスモデル例⑦ - 継続モデル

定期的に使い続けてもらい確実な売上を確保、サブスクリプションモデル(例:SFAシステム)

  • ビジネスモデル例⑧ - マッチングモデル

商品・サービスを提供する側と使用するユーザー側とを仲介するモデル(例:不動産会社)

これらの代表的なモデルをピクト図解で視覚的に表すことによって、モノ・ヒト・カネがどのように流れて利益を得ているのかが理解しやすくなります。詳しくは、書籍をご覧ください。

オズボーンのチェックリストとピクト図解でビジネスモデルを考える

ピクト図解を使ってビジネスモデルを視覚化することによって、モノ・ヒト・カネの流れが見えてきますが、今のビジネスモデルを新しい視点で見ることによって、ビジネスモデルを発想することも可能になります。

例えばオズボーンのチェックリストという、新しいアイデアを強制的に発想する方法がありますが、これをピクト図解のモデルに対して行うことで発想を拡げます。今のビジネスモデルに何かを足したらどうか?分けたらどうか?逆にしたらどうか?流用したらどうか?時間を変えたらどうかといった具合です。

例えば、ピクト図解で描いた8つのビジネスモデルの①シンプル物販モデルで売り切っていた商品を定額でリースすることによって⑦の継続モデルに変更しもっと大きな利益を得ることができるかもしれません。売り切っていたコーヒーをコーヒーマシンと1杯ごとにカプセルにして、消耗品モデルに変更することができるかもしれません。(これが実際のネスプレッソのビジネスモデルです)

■関連コラム

戦略をピクト図解でモデル化しイメージする

マーケティング戦略ができたらピクト図解を使って、あるべき姿のビジネスモデルを視覚化しましょう。

ヒト・モノ・カネがどのように流れて利益を生み出すのか、そのためには何が必要なのかを経営層が理解し、実行プランの内容をシンプルに理解しやすくなります。ビジネスモデルを視覚的にイメージできるようにして、実行プランに落とし込みましょう。

集約された図を見ただけでビジネスモデルのポイントがわかり共有できるのがピクト図解のすぐれたところです。マーケティング戦略書には視覚化されたビジネスモデルを記載しましょう。

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