継続的改善カスタマージャーニーのKGI/KSF/KPI

  • 継続的改善カスタマージャーニーのKGI/KSF/KPIとは、目標設定と効果検証の仕組みです
  • それによりCPCと% of Salesをさげながら、新規顧客数とLTV上げていくことができます

詳しくは以下のコラムで

継続的改善カスタマージャーニーのKGI

継続的改善カスタマージャーニーの目標(KGI)はマーケティングROI(Return on investment=利益÷投資額×100:投資した費用から、どれくらいの利益・効果が得られたのかを)という数字で定めることが出来ます。

マーケティングROIを決めるのは、利益と費用という2つの要素です。利益は顧客数が増えるか、あるいは顧客のLTV(Life Time Value:顧客生涯価値=1人の顧客が生涯で生む利益)が増えることで上がります。一方で費用は1人あたりの顧客獲得に必要な費用がさがる、つまり顧客獲得の効率があがれば下がります。

ROIを新規顧客の獲得に絞って考えてみます。例えば2億円の費用を使って10,000人の新規顧客を獲得したときの、1人あたりのAOV(平均購入単価)が1万円で、AOF(平均購入頻度)が2.5回とします。

この場合、新規顧客数10,000人(新規顧客数)×15,000円(AOV)×2.5(AOF)=375,000,000で、3億7千万円の売上になります。利益率が40%とすると、1億5千万円の利益です。ROIは1億5千万円÷2億円×100=75%となります。

この数字を見る限りは、費用が利益を上回り投資すべきではないという判断になるかもしれませんが、実際はそうではありません。同じストーリーで3年間を考えると異なってきます。

1年目に1億5千万円の利益をだした顧客の90%が2年目も継続購入し(つまり10%が休眠し)3年目には2年目の90%が継続購入したとします。すると最初に2億円かけて獲得した1万人の新規顧客が3年間で生む利益は、150,000,000円+(150,000,000円×90%=135,000,000円)+(135,000,000×90%=121,500,000円)=406,500,000円となり、3年で4億円を超えます。

したがって3年間で見たROIは、4億÷2億×100=200%を超えるのです。実際は、獲得した顧客の多くは3年を超えても利益を生むでしょうし、新規の顧客からの紹介によって得られる新規顧客もいるのでROIはさらに大きくなるはずです。実はこの数字は、私が実際に顧客獲得を行っていた際の数字にほぼ近いものなのです。

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継続的改善カスタマージャーニーのKSF

マーケティングROIを決める2つの要素である利益と費用。利益を増加させるためのKSF(Key Success Factor:重要成功要因)は、顧客数の増加、あるいは顧客のLTV(Life Time Value:顧客生涯価値=1人の顧客が生涯で生む利益)の増加です。一方で費用面のKSFは、いかに効率をあげて費用を管理していくかということです。費用の削減とならないのは、効率を上げれば費用を削減させるよりもむしろ増加させることのほうが長期的に利益をうむということもあるからです。

このKGIとKSF、そしてKSFを可能にするための計測指標としてのKPIの関連をまとめたのが以下のKPIツリーになります。

3つのKSF(顧客数の増加、LTVの増加、費用の管理)とそれを計測するKPIに注目し、それぞれに適正なゴールを設定します。

カスタマージャーニーの効果サイドは、つまりもっと大きな利益をあげるためのKSFは

  • 顧客数の増加 ー いかに顧客数を増加させるか
  • LTVの増加 - いかにLTVを増加させるか

そして顧客数を増加させるためのKPIが、

  • 新規顧客数の増加
  • 離脱顧客数の減少

さらにLTVの増加のためのKPIが、

  • 契約期間の長期化
  • 購入単価の増加
  • 購入頻度の増加
  • 利益率の増加

なのです。

一方でカスタマージャーニーの効率サイドは、つまりもっと生産性をあげるKSFは、

  • 費用の管理 - いかに少ない費用で大きな利益をだすか

そして費用の管理するためのKPIが、

  • CPC - CPC:Cost Per Customer 1の新規顧客を獲得するための費用を以下に下げるか
  • % of Sales - 売上と費用の比率を下げる

これらの指標を確認しながら、最大効果効率を追い求めます。

顧客数を増やすには

KSF顧客数の増加をさらに分解すると以下のようになります。まずKPI-1は新規顧客数と離脱顧客数にわかれます。新規顧客数のKPI-2は、新規カンパニー数と新規コンタクト数とリアクティブ数にわかれます。リアクティブというのは以前に休眠になったが復活した顧客です。

新規コンタクト数を増やすにはカスタマージャーニーの流れの中のステイタスである、認知者数→リード数→プロスペクト数→カスタマー数→プロモーター数を効果的に行うことが基本です。KPIツリーにおいては、KPI3としている部分です。

一方で、離脱顧客数をできるだけ減らすことも大切ですが、離脱顧客は休眠客(ラプスト)とデッド顧客に分かれます。デッドとは倒産や退職などの理由で購入しなくなった人なので、これ以上の対策はなくあきらめるしかありません。ですから、離脱顧客数を減らすには休眠客(ラプスト)をいかに防ぐかがポイントになります。

効果的効率的に流して新規を増やし離脱を減らすことができると、左の図のように右肩あがりで顧客数が増えていくことになり、これが望ましい形です。

LTVを増やすには

次にLTVの増加をさらに分解すると以下のようになります。LTV=購買単価×購買頻度×継続期間×利益率で測れますので、KPI‐1は、購入単価と購入頻度と契約期間と利益率です。LTVを増加させるには、契約期間を長くする(よりながく顧客でいていただけるようにする)活動や、購入単価を上げる、購入頻度を上げる、利益率を高めるといった活動が必要です。

さらに分解すると購入単価を上げるには、購入ライン数をあげるか、購入ライン単価をあげるKPI-2の活動が必要です。下の図のように右肩あがりでLTVが増えていくことが望ましい形です。

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費用を上手に管理するには

カスタマージャーニーによって新規顧客を獲得する活動の費用は、かならずしも下げればよいということではありません。適正な費用を使って必要な新規顧客を継続的に獲得することは、ビジネスを継続的に成長させるために必要だからです。ですので費用をしっかりと管理する顧客獲得の効率をあげるということがKSFとなります。

売上全体に占めるカスタマージャーニー活動にかかる費用のバランスを確認するために、% of Salesを使います。売上に対しての費用はどのくらいになっているのか適正なのかを確認するのです。

たとえば売上が順調に伸びていけば、同じ費用をかけていても% of Salesの比率は年を重ねるにつれて下がっていきます。ビジネスの立ち上げなどの場合には、初年度は大きな顧客獲得のための費用がかかりますが、その費用の割合は徐々に下がっていくはずです。

同時に1人の顧客を獲得するための費用であるCPC(Cost of Customer)も年を重なるにつれて下がっていくのが正常です。効果効率の高い方法を使って効率よく質の高い顧客をとるように、使用するメディアやオファーを変えていきます。

ある程度の顧客層が出来たら、口コミや紹介による顧客獲得の比率を高めていくのが重要です。紹介によって獲得する顧客はCPCも低く、質が高い顧客になる可能性が大きいからです。

CPCと% of Salesをさげながら、新規顧客数とLTV上げていくのが良いカスタマージャーニーの実行であり、よいマーケティングコミュニケーション活動です。

レベルごとにROIを確認する

カスタマージャーニー全体の効果と費用のバランスは、新規顧客数とLTVの向上、CPCと% of Salesの低減で図っていきますが、効果はそれぞれのレベルごとに管理をしていきます。

  • カスタマージャーニー全体
  • 戦略プログラム
  • キャンペーンやプロモーション
  • メディアや広告

というように全体から細部の活動それぞれのレベルで目標と結果を管理します。

それぞれの活動の目的と目標をおいて、適切なKPIを使って効果を測定します。

またWebマーケティングではCTR(クリック率:Click Throug Rate)やCVA(クリック変換率:Conversion Rate)やCPA(1アクションにかかった費用:Click Per Action)といったKPIを使いますが、同じように全体から各アクティティビティが連携する形でROIを考えていく必要があります。

カスタマージャーニー全体のKGI、KSF、KPIを考えるにあたっては、オンラインもオフラインも活動全体をみる必要があります。

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