ランディングページ(Landing Page)の作り方
- ランディングページとは、アクセスを誘導して行動してもらうための専用ページです
- それにより顧客を獲得して顧客管理へとつなげることができます
詳しくは以下のコラムで
ランディングページとは
ランディングページ(Landing Page)とは、Webサイトの訪問者が最初に訪問するページのことで、着地(ランディング)するページという意味です。今のWebサイトのほとんどの訪問者はトップページからアクセスするのではなく、多くは検索結果やリスティング広告やSNSなど様々なメディアを経由してWebサイトのなかのあるページに着地するのです、それがランディングページの意味です。
ここでのポイントは、訪問者がどんなページを最初に訪れるのかを知るということではなくで、いかにして市場の中にいるターゲット層を見てもらいたいページに引き寄せるかアクセスを集めるか、そして引き寄せたアクセスをランディングページに誘導してリスト化するか、あるいは引き寄せて購入をしていただくまでもっていくかということです。
その意味からは、ターゲットの自然の動きを待つ受け身の活動ではなく、引き寄せて行動させるこちら側から仕掛けていくランディングページを設計するのがポイントであり、この場合のランディングページはコンテンツマーケティング、さらにはカスタマージャーニーのはじまりといえるのです。
こういう能動的な意味でのランディングページのなかでも、引き寄せられて訪れた人のリストを取る、つまり会社名や名前、メールアドレスといった個人情報を獲得することに特化したランディングページをスクイーズページと呼びます。
スクイーズとは英語のSqueezeで「搾り取る」という意味で、読み手が集中して上から下に向かってストーリーを読むように構成し、最後に入力フォームで登録を促しリストをとるページの事です。スクイーズページや商品の購入を促すセールスページには通常、ナビゲーションやリンクがありません。読んでいる人が途中で気が散ってリンクをクリックしてページを読むのを中断することを避けるためです。
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仕掛けるランディングページにはストーリーがある
ターゲットを引き寄せて行動させるこちら側から仕掛けていくランディングページには、ストーリーがあります。ターゲットになる人に自ら問題と影響に気づいて行動してもらうためのストーリーです。ここでも引き寄せます、売り込んではいけません。
ターゲット市場にいる人がどんな情報に興味を持ち、何を考えなければいけないか(悩み)を気づかせ、解決した自分を想像してもらい、解決法(サービス)を示し、行動してもらうストーリーです。
ストーリーの大枠のながれば、大枠では以下のSAISAというようになります。
S:Seeding(種まき)
①情報を提供
反応があったからといってすぐに売り込んではいけません。まず専門分野に関する必要な情報を、誠意を持って論理的に提供することでターゲットとなる人を引寄せます。必要な情報を、誠意を持って提供する事で買いたい人は勝手に買ってくれるからです。読み手を引き込む為の情報を提供します。
A:Arouse(呼び覚ます)
②問題を提起
その情報に関する問題を提起し、問題意識をもってもらいます。問題が起きるとどんなに大きな影響があるかを具体的に示すことが大切です。(そもそも問題に気がついていなければ興味をもたないし、そのままでいいと思っていると興味を持たない)
I:Imagine(想像)
③問題解決
問題の本質をあぶりだし問題意識をもったところで問題の解決方法に触れます。どのように問題を解決させるのかを具体的に想像させしてもらいます。
S:Solution(紹介)
- 解決法を紹介
自社の商品・サービスが問題解決に役立つことを伝えます。実行した場合の成功事例やベネフィットを具体的な成果や数字などの証拠などを使いながら論理的に伝え、問題解決方法に対して心を捉えます。デメリットをきっちり伝えることも大切です。(価格をいうと価格の話で頭がいっぱいになるので、ここでは価格には触れない。価格をいうのは最後の最後)
A:Action(行動)
- 行動を提案
あなただけという特別感、限定感、緊急性を出して今、行動を起こしてもらいます。今、行動しなくてはいけない理由を訴え、アクションを起こさせます。
嘘をついたり、煽ったりする必要はありません。誠意を持ってメッセージを正しく伝えるだけでよいのです。このストーリーをランディングページでも展開します。
ランディングページの構成
大枠のストーリーを仕掛けるランディングページに具体的に反映していきます。大枠の構成のSAISAの流れがページの上から下へと流れていくように以下の項目を意識して作っていきます。
■伝える目的
■情報提供(導入)
■企業紹介(実績)
■問題提起
■問題意識を高める
■問題解決を想像
■解決法の紹介(マーケティングメッセージ)
■お客様の声
■価格(お金の価値)
■特典や保証
■行動を提案(緊急性要因)
■申し込み(購入)方法
■クロージング、追伸(熱い想い)
ここから各項目について説明します。
■伝える目的
まずページに来た人に伝える目的を明確にします。まずはキャッチコピーで訪れた人をぐっと引き寄せます。3秒で読み手を引きつけます。ここで失敗すると、その後の文面は読んでもらえません。引き寄せたらリードコピーに流して興味を増幅していきます。
きちんと伝えるためにも基本的な考え方を自分の中で明確にしましょう。ここを明確にできていないと、メッセージがブレてしまいます。
- 誰に伝えたいのか?
- 何を伝えたいのか?
- なぜ伝えたいのか?
■情報提供(導入)
次にテーマに関連した有益な情報を提供します。問題をあぶりだす前提となる情報を事実ベースで話していくのです。例えば業務効率を高めるというテーマの例でいうと、多くの企業がどんな点で困っているか、その中で成功している企業にはどんな特徴があるかなどの情報を提供するのです。有益な提供することで、「このページは役に立つぞ!」という読者の意識を強めていきます。
■企業紹介(実績)
最近は特に情報の信ぴょう性を疑う人も増えているかもしれません。こういった疑いを払拭するために企業情報をしっかりと提供し信用できる会社・人物であることを証明することが重要です。どんな企業なのか、信用できる企業や人物なのかの紹介をします。そして、なぜこのページを読む価値があるのかを問題提起します。
■問題提起
問題を提起して問題意識を高めます。「ドリルを売るには穴を売れ」という言葉があります。ドリルは穴を開ける道具ですが、ドリルを売るためには、まず正確に穴を開けることの必要性を理解してもらわなければなりません。
ドリルで正確に穴を開けることの必要性を感じていない人に、このドリルがすばらしいときりだしても無意味です。なぜ穴が必要なのか?なぜ正確に穴を開けなければならないか?穴がない場合の問題は何か?提起することが必要なのです。問題の本質を認識してもらう必要があるわけです。
業務改善の例でいけば、生産性がとても悪く業務改善の必要があっても、そこに問題意識がないなら画期的な業務改善方法にも興味を持ちません。穴の必要性に感じていない人にはドリルはいらないし、どんなにお買い得でも雨が降らなければ傘は必要ないのです。
■問題意識を高める
問題を提起して、問題の本質を理解頂いたらその問題を解決できないときのリスクの大きさを伝えます。ドリルで正確に穴が開いていないとどんな大変なことになるのか?例えば椅子を作っている場合は、こわれて大怪我をするかもしれない。生産性が悪いのを放置しておくとどうなるのか?会社が3年後には消えてしまうかもしれない。問題の影響をイメージしてもらい、問題を放置することがどんなに危険な事なのかを理解してもらいます。
■問題解決を想像
問題の本質とその問題を放置した場合に起きうる危険を伝えたら、ここで初めて問題の解決方法を提案します。具体的な問題の解決方法を想像させて、どうしたらいいのかを理解してもらいます。例えば生産性のわるい企業のための画期的な業務改善方法があること。正しい現状認識の方法で正しい改善プロセスを行うと飛躍的に生産性が向上することなどを伝えます。
問題の本質をあぶりだし問題意識をもったところで問題の解決方法に触れ、具体的に解決するすがたをイメージしてもらうのです。
解決方法を提案する際には、例えばA案とB案というように、できればいくつかの方法(選択肢)を提示して選べるようにしておきます。その中で私はA案をお勧めしますとしたほうがより効果的です。
■解決法の紹介(マーケティングメッセージ)
いよいよ解決方法を可能にするための商品やサービスの紹介です。セールスページであれば商品の紹介、
スクイーズページであれば、リストと交換するプレゼントである引き寄せる磁石(役に立つコンテンツ)などの紹介をします。
その商品やサービスには、どのような特徴と利点があるのか?その特徴と、それを手に入れると問題に対してどういった効果が期待できるのか?(Feature & Benefit)機能と効果をブレットポイントなどを使いながら、簡潔に箇条書きなどで説明していきます。
■お客様の声
商品やサービスを実際に使っているお客様の声を掲載します。信頼のある企業などに商品やサービスを使っての具体的な効果などを掲載します。できれば写真付きで掲載するのが望ましいです。多くの人が使っている人気があるものをほしくなるという心理を思い出しましょう。(嘘を書いてはいけません)企業のいうことよりも実際のユーザーのいうことを信じることも多く、その意味で口コミには威力があります。
■価格(お金の価値)
オファー(商品やサービス)が何かを伝え、その本当の価値を理解していただいたら、提供する価格を伝えます。価格は最後です。オファーの持つ本当の価値を伝える前に価格を伝えてはいけません。なぜなら問題とその大きさ、解決方法を理解した上であれば、オファーが価格よりはるかに大きい価値である前提が出来上がっている状態であり、あなたが提案するオファーがもつ、価格以上の価値を感じていただけるはずだからです。
■特典や保証
ここからは最後のひと押しです。「いまこれを買うとこれがついてくる」というような広告を見たことがあるかと思います。サービスに関連するお役立ちな情報やサービスをつけてあげる、特典や保証などを伝えることで、購入へ向けて背中を押してあげます。返品保証などをつけるということも効果があります。
■行動を提案(緊急性要因)
人には4つの「ない」があると言われています。それは「読まない」、「信じない」、行動しない」、「今、行動しない」の4つです。もともと人は、なかなか反応しないわけです。この反応しにくい人を反応し易くする為に、好奇心を“そそる”為に、反応するタイミングを使うという事があります。そこで今行動する必要性を加えます。
- 新発売
- バージョンアップ
- 期間限定
- 数量限定
- 値上げ
- 販売終了
例えば今、あなたはある商品を買いたいなあと思っているとします。でも決めきれない。そこで、新発売、バージョンアップ、期間限定、数量限定、値上げ、販売終了といったタイミングをうまく使うことにより、4つの「ない」を打ち破ることができます。今日で買うことができなくなる、今日限りでこの価格では手に入らない、そういった感情が最後の一押しをしてくれます。
■申し込み(購入)方法
申込(購入)の決心をした人が迷わずに次に進めるようにします。申し込みや購入の方法がわからなければ、折角決めても買えません。次のステップ、購入の方法をわかりやすく記載します。
■クロージング、追伸(熱い想い)
最後はクロージングです。最後に、商品を手に入れること、プレゼントを手に入れることが、とても正しい決断だという事を明言し、社名と連絡先を掲載します。企業がミッションなどの熱い思いを伝えて締めくくります。
以上が、ランディングページの具体的な構成になります。
登録からダウンロードまでの仕組みをつくる
ランディングページを訪れた人が、コンテンツをダウンロードすることや商品を購入することを決めて情報を入力し登録ボタンや購入ボタンをクリックしたら、受け渡しはできるだけ即時にクイックに行うことが大切です。そのためにはクリックからコンテンツ、または商品の受け渡しまでを自動化することがポイントです。以下のコンテンツマーケティングの仕組みの後半の部分です。
- まずや提供したい商品やサービスのターゲット層が役に立つと感じるような興味をもつようなコンテンツを作ります。(例えばeカタログ、eBookやツールなど)
- そしてコンテンツを作ったら、マーケティングコミュニケーションミックスによってターゲット層がアクセスしそうな様々なメディアや方法を使ってコンテンツを露出してアクセスを集めます。
- 次に集まったアクセスをリストに変換させます。具体的にはLanding Page(LP)を作ってアクセスを誘導します。
- Landing Page(LP)に誘導された人はコンテンツがどんなものかの説明を読んで、名前やメールアドレスや電話番号といった個人情報を入力します。リストと情報を交換するということです。
- 入力された個人情報は企業のMA(Marketing Automation)といったシステムにリストとして登録されデータベース化されます。データベース化することで企業は、その個人に対して後からでも継続的にアプローチできるようになります。
- システムからコンテンツを手にしたい人にメールが自動配信されます。コンテンツを手にしたい人はそのメールの中のリンクをクリックすることで手にしたい情報(例えばeカタログ、eBookやツールなど)を無事に手に入れることができます。無断でコンテンツを利用するのを防ぐために、IDやパスワードを使用する場合もあります。
受け渡しを自動化することで、リクエストした人はすぐに必要なものが受け取れて満足感があがります。一方で処理するほうも人の手が介入することなく自動で処理が終わるので効率があがります。Win-Winなのです。
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顧客管理という視点を持つ
スクイーズページでリストを取る、セールスページで購入してもらう。ここで終わってはいけません。継続的に成長するために最も大切なことがあります。
それは顧客管理という視点を持つということです。具体的にいうとしっかりとしたB2B顧客データベースを作ってそこに見込み客リストや顧客データを格納していき正しくデータベースを管理をします。
アクセスをしっかりリストとして保管し後からこちらからアプローチできる状態にしておくこと、顧客データをコンタクトとアカウントというB2Bの構造でしっかりと管理して、案件を管理する、成功事例を横展開するような仕組みを作っておくことが大切です。
こちら側からアプローチするタイミングが顧客の購入したいタイミングとあう可能性は少ないのです。ですから常に顧客をデータで管理して、顧客の動きに敏感に対応する必要があるのです。
1回で終わってはいけません、継続課金が目指すところです。顧客数を増やし、LTV(顧客生涯価値)を最大化する仕組みを創り上げます。ランディングページは入り口に過ぎないのです。
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