コンテンツマーケティングの仕組み

  • コンテンツマーケティングとは、コンテンツを使って引き寄せる顧客獲得の方法です
  • それによりLTV(顧客生涯価値)が高く、紹介を生む質のよい顧客を獲得することができます

詳しくは以下のコラムで

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティング、データベースマーケティング、インバウンドマーケティング、バリューベーストマーケティング、Webマーケティング、デジタルマーケティング、〇〇マーケティングと名づけられたマーケティングコミュニケ―ションはたくさんありますが、現代におけるすべての基本はダイレクトマーケティングだと私は思います。

ダイレクトマーケティングとはさまざまな方法を使って市場の人々(ターゲット)にコミュニケーションを行い、人々の反応(レスポンス)を取ってリスト化し、そのリストにアプローチすることで、できるだけ多くの人をできるだけ早く認知者から顧客へと移動させる方法です。リストとしてデータベース化しコンタクト情報を保有する事で、後からでも継続的にアプローチできるのがダイレクトマーケティングの強みです。

ポイントは、こちら側(企業側)からアプローチして売り込むのではなく、向こう側(顧客側)からアプローチするよう引き寄せることです。引き寄せるために、ターゲットが興味を持つような専門分野に特化した役立つ情報を使います。この情報がコンテンツであり、コンテンツを使ったマーケティングコミュニケーションだからコンテンツマーケティングと呼びます。

ちなみに、わたしは引き寄せるためのコンテンツを「引き寄せる磁石」と呼んでいます。磁石のように市場の中のターゲット層を引き寄せるのです。

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ツーステップ販売とコンテンツ

なぜコンテンツを使って引き寄せるのか?簡単にいうとリストを取るためです。ただリストなら何でも良いわけではなく、コンテンツに興味をもった人のリストを取るのです。ですから引き寄せるためのコンテンツは、企業の提供する商品やサービスに深く関連するものでなくてはいけません。質の高いリストをとるには質の高いコンテンツが必要であり、コンテンツの設計も重要になってきます。

では、なぜリストを取るためにコンテンツを使わないといけないのでしょうか。それはワンステップ販売とツーステップ販売の違いにあります。以下の図を見てください。上がワンステップ販売で下がツーステップ販売です。ダイレクトマーケティングは下のツーステップ販売になります。

ワンステップ販売とは、売るステップが1回ということです。Webなどで商品と申し込みの電話番号やURLを告知し販売したり、店頭に来たりした人に対して対面販売を行うといった売り方です。ワンステップ販売の場合には、告知を見たり店頭に来たりした人が、その時に買うことを決めることが必要であり、タイミングが非常に重要になってきます。つまり少し興味があっても、その時にかわなければ終わりなのです。直接的は販売方法なので即効性がありますが、空振りも多くタイミングがあわないとダメです。投資も大きくなりがちです。

一方、ツーステップ販売は売るステップが2回以上ということです。有益な情報などのコンテンツなどを配信し、まずコンテンツを提供する代わりに興味をもった人のリストをとります。次にそのリストに継続的にアプローチすることで最終的な購入に誘導するという方法です。ワンステップと違い、興味があって資料やコンテンツをみたりダウンロードしたりした人に継続的にアプローチできるので、その時は購入しなくても購入するタイミングに再度アプローチできる可能性が高まるわけです。

1回ではわからない商品やサービスの特徴や価値を伝えていくことで購入意欲を徐々に高めていくこともできるのです。リスト化しているのでいつでもアプローチ可能であり、費用対効果も高くなります。

引き寄せる磁石を作る

ターゲットを引き寄せるコンテンツを、私は「引き寄せる磁石」とよんでいます。引き寄せる磁石は、企業が提供する商品やサービスといった価値と関係があり、ターゲットが興味を持つ役立つ情報でなくてはいけません。企業の商品やサービスと関係ないものを提供すると、将来顧客にならないような無駄なリストを集めることになりますし、内容がありきたりだったり、つまらないと企業に対する期待を裏切ったり、信頼を損ねることにもなりかねません。

ですので、引き寄せる磁石はターゲットが欲しがるような、役に立つそれなりに素晴らしいものである必要があります。有益な情報などの引き寄せる磁石、コンテンツを提供することで、その専門知識に共感しターゲット層との信頼関係を作ることができます。引き寄せる磁石の作り方に関しては以下のコラムを参照してください。

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コンテンツマーケティングの仕組み

コンテンツマーケティングの仕組みを簡単に説明します。

  • まずや提供したい商品やサービスのターゲット層が役に立つと感じるような興味をもつようなコンテンツを作ります。(例えばeカタログ、eBookやツールなど)
  • そしてコンテンツを作ったら、マーケティングコミュニケーションミックスによってターゲット層がアクセスしそうな様々なメディアや方法を使ってコンテンツを露出してアクセスを集めます。
  • 次に集まったアクセスをリストに変換させます。具体的にはLanding Page(LP)を作ってアクセスを誘導します。
  • Landing Page(LP)に誘導された人はコンテンツがどんなものかの説明を読んで、名前やメールアドレスや電話番号といった個人情報を入力します。リストと情報を交換するということです。
  • 入力された個人情報は企業のMA(Marketing Automation)といったシステムにリストとして登録されデータベース化されます。データベース化することで企業は、その個人に対して後からでも継続的にアプローチできるようになります。
  • システムからコンテンツを手にしたい人にメールが自動配信されます。コンテンツを手にしたい人はそのメールの中のリンクをクリックすることで手にしたい情報(例えばeカタログ、eBookやツールなど)を無事に手に入れることができます。無断でコンテンツを利用するのを防ぐために、IDやパスワードを使用する場合もあります。

これがコンテンツを使った際の仕組みですが、こういった仕組みを提供したい商品やサービスについてキャンペーンとして設計していきます。そうすることで、ターゲットが徐々に興味を深め、最終的には「教えてください」と手をあげていただくのを待つのです。

商品やサービスを決して売り込んではいけません。向こう側から手をあげていただくのを待つのです。向こう側にいるコンテンツに興味をもった人が商品やサービスを手にしたがっている状態であれば、商品やサービスは売ろうとしなくても売れていくのです。

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リストをとってカスタマージャーニーをクローズする

つまりコンテンツマーケティングとはコンテンツを使って、商品やサービスに興味をもった人のリストをとってフォローして顧客へと移行させる方法です。2ステップ販売でリストをとってカスタマージャーニーをクローズする仕組みなのです。

カスタマージャーニー(新規顧客獲得の仕組み)とは、市場にいる人々が会社やサービスの存在を知って(認知)、反応して(リード)、さらに興味をもって(プロスペクト)、買って(カスタマー)、ファンになって拡散する(プロモーター)というカスタマーが経験する一連の行動です。これをカスタマーの旅に例えてカスタマージャーニーといいます。

そして興味のより高い人のアクセスを集める、質の高いリストを集めるにはコンテンツの内容や質が重要になってきます。

またコンテンツマーケティングを効果的に行うためには、データベースの構築が欠かせません。B2Bデータを正しく構築して効果的に効率よく正しいターゲットに適切なタイミングで適切なコンテンツを提供するコミュニケーションを行う必要があるからです。

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コンテンツマーケティングのメリット

このように企業が提供する商品やサービスといった価値と関係があり、ターゲットが興味を持つ役立つ情報をコンテンツとして提供して顧客を獲得することには、様々なメリットがあります。

  • 専門分野に興味を持ったリスト(購入、リピートする可能性の高い見込み客)を集めることができる
  • 自社でつくったコンテンツを自分のメディアで展開するので比較的簡単かつ低コスト
  • その分野の専門家として活動しやすくなりブランディングができる
  • 感謝され、共感されて信頼関係をつくることができる(紹介の下地作り)
  • 顧客からの質問、フィードバックを得ることができる
  • 顧客のロイヤルティを高められる
  • 口コミ、紹介を生む(コンテンツが悪いと悪い口コミも生む)

興味を持ったコンテンツで自分から引寄せられた人々は、ロイヤルティとLTV(顧客生涯価値)が高く、紹介を生む質の良い顧客になる確率が高いのです。

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