DMAICとは
- DMAICとは、リーンシックスシグマの改善手法です
- それを応用することで、変化の速い世の中に対応し、継続的に改善することができます
詳しくは以下のコラムで
どんどん変わる世の中で成功するにはどうするか
変化の速い世の中に対応し成功するには、あるべき姿をもってぶれないこと、そこに行くプロセス(手順)を決めることそして継続的に改善することです。変化の多いスピードの速い世の中では継続的改善(CI:Continous Improvement)の重要性が高まります。継続的改善を行うためには以下のような基本的な考え方が前提になります。
- 顧客にフォーカスする
- E2E(はじまりからおわりまで)のプロセスを見る
- QCD(Quolity:品質、Cost:コスト、Delivery納期)に注目する
- フェーズを踏んでを踏んで論理的に進める
- 上記の考え方を関わる人たちに根付かせる
マーケティングの活動も同じことで、いったん決めても継続的に改善しないと効果が出なくなります。でも改善するといっても、なにをどう改善したらいいのかがわからなくてはできません。効果の出なくなった理由がわからないのにやみくもに改善しようとしても、見当違いだったら時間ばかりかかって意味がありません。それどころか見当違いな変更をすることでかえって悪くなることさえあります。
改善するには正しいやり方があるのです。
論理的に問題点を見つける
改善の正しいやり方とは何でしょうか。
まずあるべき姿がなくてはいけません。どうなりたいのかがわからなければ手順を決めれらないからです。あるべき姿を決めたら、次はそこに行く手順を決めます。これはプロセスを決めるという事になります。あるべき姿に行くまでの過程です。手順、ステップといったほうがわかりやすいでしょうか。
プロセスがないと何が原因かわかりません。複雑な現代の物事を概念化、シンプル化してプロセスとして整理することが必要です。シロクロはっきりつけることが重要です。感覚ではなく論理的に問題を突きとめないと間違います。
おいしいゆで卵を食べる
「あるべき姿とプロセス(手順)を決める」なんのこっちゃ?と思うかもしれません。
ゆで卵で考えてみましょう。あるべき姿は「私がおいしいゆで卵を作って食べる」です。正しいプロセス(手順)は以下です。
- 卵がかくれる適切な大きさの鍋を用意して、卵がかくれるくらいの水をいれる
- 塩ひとつまみを入れ、火にかけ、黄身が中央で固まるように箸などでゆっくり転がし続ける
- 沸騰したら中火にし、さらに12分程度茹でる
- すぐに冷水に入れたまごの熱を取る。
- たまごの殻を丁寧にむいて塩をすこしふって先の細いへほうから食べる
このプロセス(手順)を正しく行っているのか現状を理解します。そうするとこんなことがおきているかもしれません。
- プロセス1では、鍋の大きさが大きすぎたり小さすぎたりしていないか、水ではなくお湯を入れてはいないか?
- プロセス2では、塩を入れ忘れていないか、卵を転がしていない乱暴に転がしていないか?
- プロセス3では、ずっと弱火にしていないか?ゆで時間が短すぎないか?
- プロセス4では、冷水にいれないでそのままにしていないか?
- プロセス5では、殻を雑にむいていないか、塩をふるのを忘れていないか、反対から食べていないか?
これらの問題を発見して根本原因をさがす、さがした根本原因をなくすことが問題解決につながります。このようにプロセスで現状を理解することで原因を取り除くことが容易になります。
ところであるべき姿は「私がおいしいゆで卵を作って食べる」でした。でも「できるだけ短い時間で多くのゆで卵を食べる」であったら、プロセスは変わってくるでしょう。大きなお鍋に5個入れて作るかもしれませんし、作らないで買ってくるかもしれません。
私が食べるのではなく、「子供たちがおいしいゆで卵を食べる」でもプロセスは変わってきます。このように“あるべき姿”が変わってしまうとプロセスも変ります。ですから“あるべき姿”をもってぶれないこと、そこに行くプロセス(手順)を決めることが大切です。
継続的改善B2BマーケティングではDMAICを使う
継続的改善をするためには適切な改善の方法が必要です。
継続的改善B2Bマーケティング戦略では、リーンシックスシグマの改善手法であるDMAICという考え方を使います。DMAIC手法とは日常業務から経営までの効率や品質向上を目指すプロセスイノベーションのための手法で、リーンシックスシグマの基本となるものです。DMAICは顧客価値満足にもとづいて本質的に課題を解決手法であり、個々の課題を論理的、定量的にステップを踏んで解決につなげていきます。
この論理的という部分は、簡単そうに見えて実は「勘と経験」を重視してきた日本人が最も苦手とすることです。この「論理的、定量的にステップを踏む」ことがキチンとできないままに解決策を探し続けることは、最適な解決手段を見落とすことにもつながり、効率もとても悪くなります。
DMAIC手法はVOC(Voice of Customer:顧客の声)のインプットから顧客の要求を基本にして、業務品質向上、生産性改善、品質向上から顧客サービス改善まで幅広い業務課題に対応します。継続的改善B2Bマーケティング戦略では、DMAIC手法を使って以下の4つの仕組みを作ります。
- マーケティング戦略:「誰に」「何を」を提供するかの仕組み
- カスタマージャーニー:「どうやって」顧客を獲得するかの仕組み
- カスタマーストーリー:「どうやって」顧客を育成するかの仕組み
- カスタマーエクスぺリエンス:「どうやって」顧客を維持するかの仕組み
DMAIC手法はビジネスでも日常生活でも、何かを改善をする場合に使える便利で応用範囲が広い継続的改善の手法です。
DMAICの5フェーズ
DMAIC手法は5つのフェーズで課題を解決、プランを作成します。5つのフェーズとはDefine(定義)、Maesure(測定)、Analyze(分析)、Improve(改善)、Control(定着)です。
- 「定義」フェーズで、あるべき姿(or 解決すべき問題)と目標を定義する
- 「測定」フェーズで現状をプロセスとデータで正しく認識し、問題点を発見する
- 「分析」フェーズで、問題の根本原因を特定し、影響度を検証し、優先順位付けをおこなう
- 「改善」フェーズで、根本原因を取り除く解決策と新たなアイデアからプランを再設計する
- 「管理」フェーズで、実行して効果を検証し、コントロール手法を明確にして根付かせる
まとめ
変化の多い世の中で継続的に効果や効率を高めるには、
- あるべき姿を決めること
- あるべき姿を決めたらブレないこと
- あるべき姿に行くプロセスを決めること
- プロセスとデータから継続的改善をすること
継続的改善B2Bマーケティングでは、リーンシックスシグマのプロセスイノベーションのための手法であるDMAICという改善手法を使います。
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