コミュニケーションミックスについて考える

  • コミュニケーションミックスは、価値を生み出すメッセージの伝え方の組合せ
  • コミュニケーションミックスで、ターゲットを引き寄せる方法を決め戦略に反映する

詳しくは以下のコラムで

コミュニケーションミックスとは

マーケティングミックスの4つめはコミュニケーションミックスです。

コミュニケーションミックスは市場に対してどのように価値を生みだすメッセージを伝えるか、どのようなコミュニケーションを行うかという方法の組合せです。コミュニケーションミックスを3つのポイント(サブミックス)から考えます。

  • マーケティングコミュニケーションミックス - 広告宣伝活動でのコミュニケーション
  • メディアミックス -  メディアを使っての販売促進活動でのコミュニケ―ション
  • 人的販売 -   人による販売活動でのコミュニケーション

マーケティングコミュニケーションミックス

マーケティングコミュニケーションミックスはいわゆる広告宣伝活動のコミュニケーションですが、企業や商品・サービスの価値を伝えるマーケティングメッセージを、オンラインやオフラインの様々なメディアやツールで投下することでブランドや商品・サービスを知ってもらい興味のある人を引き寄せて質の高い新規顧客獲得へ導くコミュニケーションです。マーケティングメッセージは、ターゲット・オファー・クリエイティブなどを考えて作り上げます。

効果的なマーケティングコミュニケーションミックスは、最大効果最大効率でカスタマージャーニーを行うためにとても重要です。カスタマージャーニー(新規顧客獲得の仕組み)とは、市場にいる人々が会社やサービスの存在を知って(認知)、反応して(リード)、さらに興味をもって(プロスペクト)、買って(カスタマー)、ファンになって拡散する(プロモーター)という顧客が経験する一連の行動です。これを顧客の旅に例えてカスタマージャーニーといいます。

人々が購入にいたる心理や行動については様々なパターンがありますが、様々なカスタマージャー二―を体系化、プロセス化してデータで効果を検証しながら改善する事で、マーケティングコミュニケーションをより効率的・効果的に行うことができます。

カスタマージャーニーをより深く理解するためには、ダイレクトマーケティングを知る必要があります。ダイレクトマーケティングとはさまざまな方法を使って市場の人々(ターゲット)に接触を行い、人々の反応(レスポンス)を取ってリスト化し、そのリストにアプローチすることで、できるだけ多くの人をできるだけ早く認知者からプロモーターへ(図の左から右へ)と移動させる方法です。リストとしてデータ化しデータを保有する事で、後からでも継続的にアプローチできるのがダイレクトマーケティングの強みです。

私もある通販企業でダイレクトマーケティングを使って3年間で3万人の顧客を集めることができました。

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メディアミックス

メディアとは媒体の事で、メディアミックスは様々なメディアをつかった販売促進活動のコミュニケーションです。企業サイトやeコマースサイト、カタログやソーシャルメディアといった販売促進を行うための自社やサードパーティのメディアを使って、新規顧客の獲得だけではなく既存顧客の育成や維持を行うためにも必要なコミュニケーションです。企業活動を社会に知ってもらうための広報・PR(パブリックリレーションズ)活動や投資家に対するインベスターリレーションシップ活動なども重要なコミュニケーションです。

多くのメディアを効果的に活用するためには、Owned Media(自社メディア)、Earned Media(ソーシャルメディア)、Paid Media(有料メディア)という3つのメディアを戦略的にマネジメントする必要があります。

Owned Mediaとは自社の持つ企業サイトやeコマースサイト、カタログやメールマガジンなどであり100%自社でコントロールできるコンテンツの事です。

Earned Mediaとは、簡単にいうと口コミで獲得したメディアのことでソーシャルメディアなどに公開したコンテンツなどや、SEOの取り組みによって上位表示されたリンクなどなどの理由はさまざまですが、「結果として獲得したメディア上の認知」になります。

Paid Mediaは有料で買うメディアであり、マス広告、バナー広告、ディスプレイ広告やリスティング広告といった商品・サービスのコンテンツををプロモートしたり露出を促進したりする方法として活用されます。様々なメディアに様々な情報があふれかえっている今は、自然に会社のマーケティングメッセージを見つけてもらうのは簡単なことではありませんので、有料メディアも効果的に活用する必要があります。

マーケティングコミュニケーションミックスやメディアミックスを戦略にあった形で考えて、効果をデータで確認しながら必要なコミュニケーションやメディアを選択することが重要です。

人的販売

人的販売は、言葉どおり人によるコミュニケーションです。営業やカスタマーサービス、テクニカルサポートといった役割の人が顧客を訪問したり、電話やメールやチャットなどのコミュニケーションツールを使ったり、トレードカウンターや店舗などを設けたりして顧客との直接的なコミュニケーションを行います。顧客の要望や悩みを直に聞いて的確に応えることにより顧客との関係を深めることができる一方で、人件費やトレーニング費用などのコストがかかるため割高になります。ですので人的販売は主に重要顧客の育成や維持を行うためのコミュニケーションの方法になります。

フロントオフィスのシームレスな活動

3つコミュニケーションはそれぞれ重なる部分もありますが、それぞれが連携して効果を発揮します。マーケティングミックスやメディアミックス、人的販売から得られた顧客情報などのデータを全社でひとつのDMP (Data Management Platform)を構築することによって一元管理することが理想です。 顧客と将来の顧客に関連するあらゆるデータを統合一元化し、それをMA、SFA、CRMなどのフロントエンドツールとつなことで、マーケティングミックスやメディアミックスの効果を最大化することができます。

どこで誰と誰がコミュニケ―ションしているかわからない

コミュニケーションチャネルやメディアや情報があふれる今の時代は、人々がどのように企業や商品・サービスを知って購入に至るかは様々です。企業から消費者に対して一方的に行われていたコミュニケーションの流れはとうの昔に終わり、相互コミュニケーションへと変化し、さらには第三者同士で知らない間にコミュニケーションが行われているようになりました。そして人々ははリアルとWebを行き来するのが当たり前になって、「ショールーミング」や「ウェブルーミング」といわれる行動が普通になっています。

「ショールーミング」とは、実店舗で確認した商品をその場で買わず、最終的に安値のネット通販などで購入することをいいます。「ウェブルーミング」はその逆で、ネットで商品の詳細や価格を調べた後、安値の店舗またはネット通販などで購入することをいいます。

ここで重要なのは、顧客は商品を購入する前に、リアルとネットの行き来をあたり前のように行っているということを理解することであり、顧客との多数の接点を効果的効率的に管理することが必要になってきます。このような多数の接点を管理するのがオムニチャネルという考え方です。

オムニチャネルとは、店舗やイベント、ネットやモバイルなどのチャネルを問わず、あらゆるチャネルで顧客との接点をもとうとする考え方のことです。オムニチャネルでは、複数のチャネルを横断した一貫性のある購買体験を提供して、商品や顧客情報の管理などをシームレスに行います。そうすることでお顧客さらなる利便性と満足度を提供することが可能であり、売上アップ・顧客のファン化にもつながります。オムニチャネルではあらゆるチャネルで顧客接点を最適化していくことが必要になります。

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